Daisy Dental Clinic1

あの日から9年…。

みなさんこんにちは。
Daisy Dental Clinic 院長の中村です。

みなさまもこのタイトルからご推察されたと思いますが、本日3月11日は東日本大震災が起きた日です。毎年3月11日には毎年政府主催の追悼式が行われておりましたが、2020年の本日はコロナウイルス感染拡大の影響で中止になったようです。犠牲になれらた方々の事を思い、本日14時46分黙とうをさせて頂きました。

大規模災害時に歯科は何ができるのか?

大規模災害ではたびたび尊い命が奪われ、そして行方不明となる方々がいらっしゃいます。災害から数年が経ち、ご遺体として発見されることもあります。ご遺体は災害の程度や時間経過により損傷具合が変わってきます。「その人が誰なのか」ということがすぐにわかりません。服装や所持品から予想されることもありますが、もっと変化しにくく確実なものがあります。それは口腔です。口腔(こうくう)は頭蓋の一部である上顎骨と下顎骨からなり人体で最も硬い組織である歯牙が埋まっています。この歯牙の治療痕や特徴的な歯牙の形、装着された入れ歯を元に身元確認を行います。

日本人の歯科受診率は世界的に見ても高く、国民の9割以上が何らかの歯科治療もしくは健診を歯科医院で経験していると言われています。それはつまりどこかの歯科医院に自分の歯科カルテが存在している、という事になります。しかしながらこのカルテは、個人情報の守秘義務の観点から他院へと出回る事がありません。裏を返せば、歯科医院自体が災害で無くなってしまった場合にはカルテやレントゲンからの身元確認ができなくなる、という事でもあります。諦めるしかないのでしょうか…。

家族の絆プロジェクト

岡山県歯科医師会が2015年1月から行なっているプロジェクトです。岡山県歯科医師会に所属する会員が患者様から依頼があった際に自院もしくはイベント等の出張時に専用の用紙に口腔内の状態を詳細に記載します。それをデータ化し岡山県歯科医師会が保存し、有事の際に迅速かつ的確に身元確認作業が行えるようにする、といった内容のものです。詳細は下記リンクでご覧になってみて下さい。

家族の絆プロジェクト:http://www.oda8020.or.jp/kazoku/about-project.html